2008年04月02日

うちのスピーカはわりとマニアック

自分が15年ぐらい愛用しているスピーカは,ダイアトーン(三菱電機)製のP-610という,ユニット売りの小さくて古いものだ.

0804022.jpg

このP-610は,基本設計が60年ほど昔のもので,見た目は古くさくチープで頼りないが,見た目や価格に反して低音から高音までバランスよくしっとりとした美しい音を出すのだ.このあいだイヤホンとヘッドホンを聴きくらべたときに当然このスピーカともくわしく聴きくらべて,あらためていい音のするスピーカだと感じた.小さいし全域を1本でまかなうので,可聴域ギリギリの高い音や内臓が共振するような低い音は出ないが,そういうデメリットよりも,その美しい音や1本モノならではの利点がはるかに勝っているという,そういうスピーカである.1960年代以前のジャズなどでは,メチャクチャ高い音やメチャクチャ低い音は録音自体がなされていないから,ほとんど問題にならない.おいしいポイントで聴けば,マイルスのトランペットなど,ピタリと一点,スピーカのやや奥からリアルに聴こえてくる.また,警察が来るほどの大きな音を出すことはできないが,やや近所迷惑になる程度の音なら充分出るから一般庶民の家庭用としては充分すぎる音量といえる.自分の場合,元々は3本モノでもう少し大きなスピーカユニットが付いていた箱をこのスピーカ用に改造して使っており,3本モノ当時よりもずっといい音で聴けている.きちんと手を加えれば,市販品のスピーカでいうとかなり高級な部類と比較しうるレベルになる.海外メーカーでは上等な箱を作ってこんな風にしている例もあるぐらい↓↓

0804024.jpg

なぜこんな一見チープなスピーカなのに音がいいかということで,磁石の違いも理由のひとつにあるらしい.現在ではコバルトが入手困難になってしまったため,アルニコ磁石が使えないそうだ.昔のスピーカでよく見かけた小さい磁石だが,いまどきのスピーカみたいにデッカイ磁石ではないのは,べつにチープだからではなく,単位体積当たりの磁力が強いかららしい.

0804023.jpg

そういう名器というべきスピーカだったため,ほぼ50年間も作り続けられていたが,10年ぐらい前に生産終了になってしまった.さいきんでは入手も相当に困難になっている.ぼくが買ったころには定価が1本6500円だったが,いまオークションでは数万円以上になる.外国のウェブサイトでは5万円ぐらいのデッドストックも売ってあった.当時4本買ったものが,いまでは常時使っている2本しか残っていない.こうなることを見越してスペアをたくさん買っておくべきだった.

ところでこのスピーカ,唯一よくない点があって,基本設計が古いため,ユニットが非常に小さいのもにかかわらず外形80リットルぐらいの大きな箱にとりつけないと真の性能を発揮しないといわれている.そんな大きな箱は一般庶民の家庭には邪魔なので,自分はちょっと妥協して半分ぐらいの容積の箱で使っていて,いろいろ調整しているからそんなにおかしな音にはなっていないが,おそらく真の実力は発揮していない.じつは一度大きな箱をと考えたが,同居人に全力で反対された.今後も大事に使い続けて,いずれはきちんとした箱を作って入れてやりたいと思っている.

080402.png


posted by at 08:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽を聴く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。