2004年09月08日

土を喰う日々

水上勉

なんと,水上勉さんがお亡くなりになった。心臓が回復したあとは健康そうにしておられたのに…たまたま,ここ数日ぐらいかけてこの’土を喰う日々’を読んでいて今日ちょうど読み終えたところだったのでなおさらびっくりだ。



この本は’美味しんぼ’で紹介されていたのがきっかけで読んだが,とても楽しい本で何度も読んだので,みてのとおりボロボロだ。精進料理の本なのにこんなにおいしそうに感じるということは,嘘偽りなく,本当においしいと思って書かれた本だからであろう。料理に興味があってもなくても,ぜひ読んでもらいたく思う。続編ともいえる精進百撰もいい。ところでニュースを見て思ったが,どうやらこの本の舞台である山奥の仕事場でお亡くなりになられたようだ。

水上さんの文章は,あまり上手ではないと思うが,人間の屈託や恥ずかしい部分を隠さず,正直な感じがしてとても好きだ。代表的には飢餓海峡などあるが,今の時代では考えられないような,時代特有の暗い貧乏なテーマながら,なんとなく朴訥な,暖かみを感じさせる文章だ。自身の下積み時代を書かれた凍てる庭なども,自分の挫折や屈託の数々を正直に書いてあって,ぼくにはとてもよく理解できる。

ご冥福をお祈りします。


posted by at 23:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 本を読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
越前竹人形読みました、いや〜ほんっと良かったです。作者の優しさというか、気の弱さが自分とダブって思わず仏教徒になろうかと思ったくらいです。 お忙しいでしょうが また読んでみてね
Posted by ザイマ at 2004年09月20日 09:48
それ読んでないです。いま’坂の上の雲’を読み返しているので,済んだらそっち行きます。
Posted by ギン前田 at 2004年09月20日 14:16
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