ここ1週間で急に報道されはじめた口蹄疫の件については、自分のようなレベルでさえ、5月頭の時点で知りえていた。この時点から情報を追っているが、宮崎県の孤立無援な戦いに対して政府はまったく対応することなく、また宮崎ローカルを除くとまったく報道もなされなかった。さんざん疫病が蔓延してしまってとりかえしがつかなくなってしまった末、どのタイミングでどのように報道をはじめるのかと注視していたが、案の定、宮崎県叩き、東国原叩き、獣医叩き、農水省の官僚叩きと続けて、政府のとんでもなく怠慢な対応を擁護している。明確に我々の食生活に響いてくるのはもう少し先かも知れないが、これは犯罪といっていいレベルの人災である。これらの騒ぎをみて、どうもグルではないか、なにかがおかしいのではないか、と気づかない人間は、もう今後どうなっても仕方がないのではないか。
このたびの騒ぎだけではないが、現在の政府与党および報道体制は、明確に国益に反する確信犯、テロリスト集団である。目に見えない戦争状態といってもいい。本当は去年の衆議院選挙の前に多くの国民が気がついてしかるべきだったかもしれないが、全報道機関をあげての大キャンペーンの末に、現在のような状況になった。そして、現在起こっている数々の不始末は、当初から想定されていた通りである。これからさらに悪化するはずだ。
しかし現在の状況は、長期的に見ると、必ずしも日本にとってマイナスとはいえないと思う。去年の選挙の時点で民主党が政権をとっていなければ、次の選挙、またその次と攻撃が続き、これまでの繰り返しである。いったん民主党政権になり害を垂れ流し続けて、その害を誰もが知りえる状況になり、これを国民の大多数が徹底的に認識することが長期的に日本が良くなっていくためには必要である。現在の状況は、その流れに沿って動いているように思える。そしてどの時点でほとんどの人が考え直すのか、これが日本人の国民レベルなんだろう。
自分は日本という国は長期的に生き残っていける国だと思っているから、現在のような試練、短期的な大損害は仕方がないことだと考えているが、先に書いたように、ある程度の時点で気がつけない人間がある程度残ってしまうことはもう仕方ないのではないか。たとえば、テレビの特集でやたらと持ち上げられていた市場に投資して大損をする、テレビの特集でやたらと宣伝している旅行先で突然戦争が起こって命を落とす等、さまざまなことが考えられる。これらは現在の状況下においてはアンテナを張っていれば比較的容易に危険を避けられることである。国の借金がいくらで国民一人当たりいくら、とか、ギリシャがコケたから日本国も危ない、とか、低レベルな報道も相変わらずなされている。
どのように判断してどのように行動するのか、すべて自己責任である。そして、目に見えない戦争状態といえる現在の状況下においては、結果はシビアにわかれるだろう。