2010年01月04日

沢木耕太郎

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テレビなんかを見ていると近年はいろいろな商売人がいるようだが、それと違って「本物のクライマー」の実録は非常に共感でき、心に響く。

自分の見たところ、情熱を燃やし続けている本物のクライマーは必ず山で死ぬ。本物のクライマーは無謀なことはせず常に慎重だが、彼らが挑む難しい山では、どうしても避けられない危険がある一定の確率で必ず存在し、それはどんなにテクニックがあってどんなに慎重でも絶対に避けられない。本物のクライマーがいつまでも情熱を燃やし続けているかぎり、どんなに運が良くてもある確率でいつか必ず不可避の災難に遭うから、その時点で死ぬ。というか、本物のクライマーは、死ぬまで山に登ることを止めない。運良く生き延びていて、死ぬよりも先に情熱が消えれば、死なないで済むようだ。ただし最高に優れた技術を持つ場合には、その不可避の災難の閾値がいくぶん高くなるのかもしれない。山野井泰史さん妙子さんがギャチュンカンから生還した時と同じ状況におかれたとすると、ほとんどのクライマーは死ぬのではないかと思う。彼らだからこそ指と鼻を失ったぐらいで済んだのだろう。

ところで、この本を読んで非常に納得したのは、人間は脳がしっかり気力を保っているかぎりいくら寒い悪条件下で眠っても簡単には死なない、という箇所だ。自分は専門外でうまく説明できないが、運動の分野ではいろいろと研究が進み、疲労やパフォーマンスに関しては筋肉や心肺うんぬんよりも脳そのものが重要な役割を果たしているかも、みたいな話題があって、そのへんからすると非常に納得しやすい。寒い、ヤバい、これはダメだ、となって脳がパニックを起こしてしまうと、どうやら死んでしまうらしい。

さて、本物のクライマーといっても、彼らのやっていることなど大多数の人にとってはなんの意味もなく、なんの影響もないことかもしれない。はっきりいって、社会的には問題のあるスレスレの人ばかりだ。しかし、彼らのむき出しのギラギラの生きざまに、自分などはわけもわからず非常に共感してしまうのだ。ただし、自分には絶対に真似できない。

本人の書いた本もある↓↓

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いろいろ読んだけど、やはり心に響くのは森田勝さんの伝記↓↓と

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ハセツネさんの伝記↓↓ではなかろうか。

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posted by at 22:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 本を読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
凍面白そうなのでさっそく買いました、なんか読むだけで高山病になった気がしてアタマ痛い
Posted by ザイマ at 2010年01月10日 21:49
そうすか!他のは、広島で貸しますよ!
Posted by ギン前田 at 2010年01月10日 21:55
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