学生になって長距離通勤から開放されたため,そのぶん音楽を聴く時間が減っている.通学10分とランのときぐらい.で,無頓着にiPod純正のイヤホンで聴いていたが,ランのときに強風が吹くと耳から外れるしあまりにも音が悪いため,ちょっと替えてみた.耳に押し込むタイプなら耳から外れることはないと思われ,いろいろ調べてこれにしてみた.
パナソニックのRP-HJE300

で,この手の耳に押し込む「カナル型」というイヤホンは,さいきん流行のようでネット上にもいろいろな情報が出ている.わざわざ改造したりする人もいるらしい.しょせんiPod用なので自分は面倒なことはする気がないが,「エージング」といって慣らし運転的なことをすることぐらいなら常識的範囲なので,100時間ぐらいホワイトノイズを入れっぱなしにしておいた.まじめにこんなことをやったのは初めてだが,たしかに最初は中高音が不自然だったりしてひどい音だったものが,ときどきチェックするたびにかなり音のバランスが変わって,最終的にはかなりマシになったのでビックリした.自分は耳にだけは絶大な自信があって(笑),これはプラセボ効果とは違う.かなり効果があるみたい.
さて,このイヤホンは耳に押し込むため,耳の大きさに合わせて押し込む部分のパッドがSMLと3種類付属している.自分は耳からイヤホンが外れやすかったので,きっと耳穴がデカいのだろうと思い,Lサイズをつけてしばらく聴いていたが,どうも300Hzぐらいを中心に持ち上がっているようでモコモコ音がこもっていてバランスが悪く,それが中音以上をマスクする感じで気持ち悪い.この状態だとぜんぜんダメなイヤホン.じつははるか昔に書いた工学部での卒論は,外耳道と鼓膜の振動についてだったのだが,外耳道の模型を作って周波数特性を測定して,わりと上記のモコモコする領域で広く盛り上がるような特性だった気がする.この手のイヤホンは耳に密着させることを前提に,そういった耳穴の音響特性などを考慮してバランスをとっているはずだが,パッドがLサイズだと自分の場合は耳穴の入り口に近いあたりで密着する感じになるため,メーカーが想定した位置に装着されていないのかもしれない.
そこでパッドをMサイズに換えて,耳穴の奥寄りで密着するようにしてみるとだいぶよくなった.低音もわりと正しいバランスになり,かといって最低音域もしっかり残っている.中より上の領域もサッパリしていい感じ.音源を鼓膜近くに持っていくことで耳穴の共鳴の影響が小さくなるからだろう.かといって,パッドが小さすぎてあまり耳穴に密着していない状態だと低音が薄れて中音以上もペラペラでチンケな音になってしまうから,音漏れがするかしないかぐらいの密着加減でだいぶ奥に突っ込むぐらいがもっともバランスよさそう.という感じで,耳への装着具合次第で相当音が変わるので,うまく装着せずにいた場合には評価が分かれるだろうと思われる.
ということで,装着具合さえ決まればオッケー,手持ちのヘッドホンと交互に聴いてバランスを確認してみて,上から下までバランスよく出ているようだ.ところどころにピークがあるようで楽器やタイコの音が安っぽい感じがしたり,音のひろがり方が狭かったりするが,値段の割には相当マシな音ではないかと思う.いまどき風な音楽を聴く限りはたいして気にならないだろう.ところでスピーカで聴ける環境にいるときは極力スピーカで聴きたいからヘッドホンはあまり好きではないが,もしヘッドホンを使う場合は,正しい音を出すこれに限る.
SONY MDR-CD900ST

ついでに聴力検査をしてみたら,すでに30Hz未満と16kHz以上は聴こえなくなっていた….爆音ばかり聴いてきたからしかたがない.